This is me 誰かをもう一度ヒーローに
芥川大樹
1992年生まれ、福岡県出身。
新しいスポーツ「ラピッドボール」を考案。ラピッドボール協会代表。マイナースポーツ普及委員会設立。スポーツの普及推進活動に努める。
ラピッドボールを考案したきっかけ
ラピッドボールは2020年にスタートした新しいスポーツです。
僕がスポーツを「観る」でも「する」でも「支える」でもなく、「創る」という行動に至ったきっかけは、怪我に泣いた幼少期にありました。
僕は9歳でサッカーを始めましたが、そのたった1年で辞めなければなりませんでした。子どもの成長期特有の、骨の病気によるドクターストップです。それから、ただ立っているだけですらつらいと感じるくらいの足の痛みと付き合い始めました。大好きなサッカーはおろか、体育の授業にも出れませんし、放課後に友人とスポーツをして遊ぶこともできませんでした。
サッカーを辞めてからの2年間、全く運動をしないまま、中学生になりました。
足のことがあるので、運動部に入る気は当然無かったのですが、友人から「野球部に入ろう」と誘われます。何度も断りましたが、体験入部だけでもと食い下がる友人。しぶしぶついていった体験入部で、数年ぶりに体を動かしたのですが、それが楽しくて仕方ありませんでした。
それまで運動を全くしていなかったので気がついていませんでしたが、足の痛みも以前よりかなり良くなっていました。
「成長し、体がしっかりできあがってきたんでしょう」とお医者さん。
2年もの間、精神的に腐っていましたが、体験野球が楽しかった。運動が楽しかった。思い切り体を動かすことがこんなにも楽しいのかと。僕はまんまと野球部に入部し、引退までしっかりガッツリやりました。
ほとんど、中学生活=野球やってた記憶しかないです。スポーツによって充実した生活を送ることができました。
この経験から、”何らかの原因で1度スポーツを辞めてしまった人、離れざるを得なかった人に、もう1度スポーツに取り組んでもらいたい”という気持ちが芽生えます。そして、”1度は挫折してしまった、あらゆるスポーツ経験者が、1つの競技の中で一緒にプレーすることができたら最高なのでは?”と思うようになりました。
ルールについて
挫折してしまった人が戻ってこれる場所となるスポーツにしよう!というコンセプトから、ラピッドボールは、投げるもアリ蹴るもアリ、という珍しいルールになっています。
野球経験者なら”投げる”ことで、サッカー経験者なら”蹴る”ことで、それぞれ活躍することができるように作りました。他の動作が苦手でも、一芸さえあれば、誰もがヒーローになれるように作りました。もちろん、スポーツ経験者でなくても、子どもでも大人でも楽しめます。特殊な道具は一切使わず、投げる/蹴る/捕る/走る/跳ぶの基本動作だけで構成しました。
初めてやる球技がラピッドボール、なんて方ももちろん大歓迎ですからね。
ラピッドボールで成したいこと
今はまだ、体験会を開催し、認知度の向上やルールの改善を行っている段階です。今後、チームが発足し、リーグが発足し、全国大会や世界大会の開催を実現したい!といった野望もあります。
とはいえ1番の目標は、スポーツを挫折してしまった人。自分には、野球しかない。サッカーしかない。バスケしかない。テニスしかない。そう思っている世界中の人に、ラピッドボールという選択肢を与え、ラピッドボールによって日々の生活が少しだけでも豊かになれば最高だと思っています。
自分がスポーツに救われたように、スポーツによって、またどこかの誰かを救えれば良いなと思っています。
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